鯉冥師の物語 #45「黄色い波」(JT 17:06/12/03/2023 三蔵)
21歳の夏、黄色い髪の女性に遭った。先祖が暦の大家だと自称していたが、確かに多くを知っている。鯉冥の質問にも分かりやすく答えてくれた。高積(たかつみ)に住んで養筒に勤しんでいるらしいが、一刻ほど話しているうち気付いた。夜毬の夢に出て来なかった人だったのだ。
JT 17:06/12/03/2023
解説(鯉冥師の物語 #45)高積は「山の中腹」と云う意味であるが、ここでは長江の上流を指していると思われる。「黄色い波」とは黄仙女(諸葛孔明の妻)の学説。神相学派では「仙昇戯水譚外伝」として伝えているが、正史には全く登場しない。「黄い髪の女性」は鯉冥士が遁甲を深く学んだ師とされている。
JT 19:19/12/03/2023 三蔵
解説(養筒)ここでの筒(とう)は天文観測の道具。望遠鏡のようなレンズは無くても、筒を覗けば視野を特定できる。そして狙いを着けた星を観測する。養(よう)は作って行くことなので、建設すること。よって、黄色い髪の女性は「ある高積に天文観測所を建設していた」その期間に鯉冥士を訪れたのである。
JT 22:58/12/03/2023 三蔵
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