鯉冥士の物語 #90

富士の甍で足止めを受けた鯉冥だが、直ぐに引き返しはしなかった。やや時空に歪みが在ったからだ。この歪みとは「遊びが在る」とでも言えば分かるだろうか。シッカリと締め付けられているのではなく、緩(ゆる)みがあることを意味する。青龍が動く、三世が纏まる。まさに華厳経の世界の現出だった。そして鯉冥の足取りは三矢(さんや)まで延び、其処で一月滞在して、引き返した。三矢とは現在の鎌倉辺りである。

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