冷花伝 #061 連妖と龍神

第六龍神に慣れたところで、冷花を訪問する第六龍神を紹介しておく。名は架族魚(かぞくぎょ)と云い、太刀魚(たちうお)のようで頭が龍の形をしている。龍の形とは、一般的に絵師が描くような顔である。但し、妖精なので変化(へんげ)する。太くなることもあるし、人型(ひとがた)になることもある。冷花には見えないが、声は聞こえるような気がするそうだ。作者にも見えないが、聞くところによると鯰(なまず)のようにも見えるそうだ。作者の推測では、早く動くときは太刀魚のようで、静止して頭(こうべ)を垂れれば鯰になる。人に語ろうと欲(ほっ)すれば人型になるのだと思う。妖精とは其の様なもので、念の動きによって形を顕すのである。それでは何故、第六龍神が冷花を訪問するのだろうか。理由はやはり「昴女の噂」と関係があるのだが、冷花の夢枕に立った小さな子供が連れてきたのである。この子供が浮気伝に象徴される浮気童子(うきどうじ)である。冷花は母の語りで浮気伝に親しんできた。ある日、母が石畳の上に乗っている鯰を見た。直ぐに冷花に伝えたら、冷花は思い立って尊霊に伝えた。すると奇妙な音が鳴り出して地震が起きた。そして連妖が現れ、鯰を飲み込んだように見えた。冷花は気配を感じただけだが、甲子は其の様子を鮮明に目撃した。

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