冷花伝 #062 鹿島神宮の要石

 武甕槌(たけみかづち)を祭神とする鹿島神宮には「要石(かなめいし)信仰」がある。要石の役割は「地震を起こす大鯰(おおなまず)」の頭を押さえて封じることだ。承知の通り日本は地震大国である。ところで現代科学ではプレートテクトニクス説と言って「地球表面は十数枚の大きな石畳で覆われている」と信じられている。尊霊界の科学者からすれば「そんな馬鹿な」と云う話なのだが、今のところ口(くち)を合わせておくのが賢明だ。そこで、土地の下方(かほう)は「板っぽい」と覚えておく。例えばユーラシア大陸の下は大俎(おおまないた)なので、大龍神の石畳に最適だ。此処で地震の話をするのは「尊霊界の危機」との関連である。尊霊界の生立ちを思い出して欲しい。第五の傍(そば)で構築されて行った世界だ。だから「隣景(りんけい)」と言うことも既に述べている。ところで地震のイメージだが、轟音(ごうおん)と云うのはどうだろうか。それを安定させるのが鎮星の音、即ち納音(なっちん)である。大地を叩くのが太陽の光棒、ドラムのスティックのようなものだ。さて連妖が発するのは怪音(かいおん)であって納音のハーモニアを剥がしてしまう。第五と隣景が怪音によって剥がれようとすると、崩壊の危機に遭うのは尊霊界だ。第五は硬い、つまり縛力が強いので崩れにくい。ところが隣景の異常は、やがて地球内の流縛部を揺さぶって石畳が震える。何が言いたいのかと云うと、第五で大地震が起きれば、その前に尊霊界が壊れているのである。第六は人の念積によって形成されている。連妖も然りである。当然、架族魚(かぞくぎょ)も同じだ。その架族魚が連妖に呑まれたのを、甲子は目撃した。しかし厳密には、呑み込まれたのではない。入って行ったのである。架族魚の形態は「鯰」になって石畳に座る。場合によっては人型になって人と話す。連妖の中を駆ければ太刀魚のように成る。甲子の証言によると、連妖に呑み込まれる直前は人型に見えたそうだ。そして「行ってまいります」と掛け声のような口調で言ったそうだ。どうやら架族魚には、連妖を鎮める働きがあるようだ。それでは冷花伝の設定を話そう。鯰は地震を起こすのではなく、地震を抑えようとして暴れているのだ。要石は、鯰の動きを補佐する押石(おうせき)なのである。要石信仰とは、祈りによって鎮星に通じようと願うことなのである

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